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甲状腺の病気は見逃されやすい

甲状腺の異常は、自律神経失調症や更年期障害、うつ病、心臓病、高血圧など、さまざまな疾患と間違われることがあります。甲状腺の異常は、放置すると全身に影響を及ぼすことがあります。特に次のような症状が続く場合は、甲状腺の検査を受けることをおすすめします。
バセドウ病の可能性
- 暑がり
- 手の震え
- 動悸
- 汗をかきやすい
- 体重減少
甲状腺機能低下症の可能性
- 寒がり
- 倦怠感
- 肌の乾燥
- むくみ
- 体重増加
甲状腺腫瘍の可能性
- 首の腫れ
- しこりの発見
- 飲み込みにくさ
甲状腺の検査
当クリニックでは、甲状腺ホルモン検査(血液検査)を当日結果提供できる体制を整えております。また、医師による甲状腺エコー検査(超音波検査)も実施し、甲状腺の状態をくわしく診断します。
1. 血液検査(ホルモン測定)
甲状腺の機能を評価するために
TSH(甲状腺刺激ホルモン) | 甲状腺ホルモンの分泌を調整するホルモン |
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FT3(遊離トリヨードサイロニン) | 甲状腺ホルモンの活性型 |
FT4(遊離サイロキシン) | 血中に最も多く存在する甲状腺ホルモン |
甲状腺機能が正常であっても、自己免疫の異常がある場合があるため抗体検査も実施
TRAb(TSH受容体抗体) | バセドウ病の診断に有用 |
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TPOAb (抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体) |
橋本病の診断に用いる |
TgAb(抗サイログロブリン抗体) | 橋本病や甲状腺腫瘍の評価に使用 |
2. 甲状腺エコー検査(超音波検査)
当クリニックでは、甲状腺エコー
検査(甲状腺超音波検査)を
医師が実施し、正確な診断を
おこないます。
超音波検査では、甲状腺の大きさや腫瘍の有無を確認します。この検査は放射線を使用しないため、被ばくの心配がなく安全に受けられます。小さなしこりでも発見できるため、早期診断に役立ちます。
このようなことを調べます
- 甲状腺が腫れているかどうか
- しこり(結節)の大きさ、形状、内部構造
- 良性か悪性の判断(必要に応じて細胞診)
3. 細胞診検査(穿刺吸引細胞診)
エコー検査で腫瘍が見つかった場合、悪性かどうかを判断するために、細い注射針を使用して細胞を採取し、顕微鏡で検査します。
甲状腺の治療方法
甲状腺の治療は、疾患の種類や症状の程度によって異なります。
1. バセドウ病の治療
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患です。
薬物療法(抗甲状腺薬)
甲状腺ホルモンの分泌を抑えます。
放射性ヨウ素治療
甲状腺の働きを抑え、長期的な管理をおこないます。
手術(甲状腺摘出術)
重症例や再発例に検討されます。
2. 甲状腺機能低下症(橋本病)の治療
橋本病は、甲状腺ホルモンの分泌が低下する疾患です。
ホルモン補充療法
不足している甲状腺ホルモンを薬で補います。
生活習慣の改善
ヨード過剰摂取を避け、バランスの良い食生活を心がけましょう。
3. 甲状腺腫瘍の治療
甲状腺腫瘍には良性と悪性があり、治療方針が異なります。
良性腫瘍
経過観察または必要に応じて手術
悪性腫瘍(甲状腺がん)
手術を基本とし、術後に放射性ヨウ素治療をおこなうこともある
甲状腺疾患の早期発見・治療の重要性

甲状腺の病気は、適切な治療をおこなえば健康な人と同じように生活することができます。しかし、症状が多岐にわたり、他の病気と間違われることが多いため、早めの検査が大切です。
当クリニックでは、甲状腺ホルモン検査は当日結果をお渡しし、専門医による甲状腺エコー検査も実施しています。体調の変化が気になる方は、お気軽にご相談ください。