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泌尿器科で扱うがんについて

泌尿器科で対応するがんには、膀胱がん、前立腺がん、腎がん、精巣がんなどがあります。泌尿器のがんは初期には自覚症状がないことが多く、血尿が最初のサインとなることが一般的です。血尿には、目に見える肉眼的血尿と、検査で判明する顕微鏡的血尿があります。特に、排尿痛などを伴わない肉眼的血尿は、がんの可能性が高いため注意が必要です。
泌尿器のがんは早期発見・早期治療が重要です。血尿や排尿異常が見られた場合は、一度泌尿器科を受診されることをおすすめします。
前立腺がん
日本でも増加している
男性特有のがん
前立腺がんは、肺がん・胃がん・大腸がんと並んで、日本の男性に多いがんの一つです。毎年約10万人が新たに診断され、約1万人以上が亡くなっています。しかし、PSA(前立腺特異抗原)検査によって早期発見が可能なため、定期的な検診が推奨されています。
前立腺がんの診断
進行するまで自覚症状はほとんどありませんが、排尿障害や血尿が見られることがあります。特に進行すると骨転移を引き起こし、腰痛や骨折などで発見されるケースもあります。
PSA値が高い場合は、前立腺肥大症や前立腺炎の可能性もあるため、追加の検査(MRI、前立腺針生検)をおこない、がんの有無を確定します。
前立腺がんの治療
当クリニックでは、ホルモン療法や経過観察をおこない、必要に応じて専門医療機関と連携しながら治療を進めます。
転移がない場合
手術(腹腔鏡・ロボット手術)や放射線治療
転移がある場合
ホルモン療法(男性ホルモンを抑える治療)
進行がんの場合
化学療法やARAT剤治療を検討
膀胱がん
痛みのない血尿は要注意
膀胱がんは、男性に3~4倍多く発生し、年間約2万人が診断されます。特に、痛みのない血尿が見られた場合は、すぐに泌尿器科を受診することが大切です。
膀胱がんは約半数が再発するため、定期的な膀胱鏡検査が重要です。当クリニックでは、手術後の経過観察をしっかりとおこないます。
膀胱がんの診断
- 尿細胞診(尿にがん細胞が含まれていないか確認)
- 超音波検査(膀胱内の腫瘍の有無を確認)
- 膀胱鏡検査(膀胱内を直接観察)
膀胱がんの治療
表在性がん(膀胱粘膜内)
内視鏡手術(経尿道的手術)
再発予防
膀胱内に抗がん剤やBCGを注入
進行がん
放射線治療や膀胱全摘手術(人工膀胱の造設)
腎がん
腎がんは早期発見がカギ
腎臓は血液をろ過し、尿を作る臓器で、腎がんは年間約3万人が診断されています。特に、喫煙・長期間の透析・肥満・高血圧がリスク要因とされています。
近年では、CTや超音波検査で偶然発見されるケースが増加しています。早期に発見できれば腎機能を温存しながら治療することが可能です。
腎がんの診断
- 超音波検査(腎臓の腫瘍の有無を確認)
- CT/MRI(腎がんの進行度を評価)
- 尿検査(血尿の有無を確認)
腎がんの治療
腎がんは転移があっても外科的切除が有効な場合があるため、治療方針を慎重に検討する必要があります。進行がんの場合には分子標的薬や免疫療法を検討します。
腎部分切除(腹腔鏡手術・ロボット手術)
腎機能をできるだけ温存
腎全摘出
腫瘍が大きい場合に適用
凍結療法
手術が難しい場合、腫瘍を凍結して死滅させる
まとめ

泌尿器科で扱うがんは、血尿や排尿異常が初期症状であることが多く、早期発見が治療のカギとなります。特に、痛みのない血尿はがんの可能性があるため、すぐに泌尿器科を受診してください。
当クリニックでは、早期発見のための検査・診断をおこない、専門病院と連携して適切な治療を提供しています。 健康診断で異常を指摘された方や、気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。